父の話が連続して恐縮です。
独居が続いていた頃は体力は別として気力だけはしっかりしていたので、普段の外出は自転車。
サドルは足が届くぐらいの低さで、近所のスーパーや郵便局へ。
ある日、実家へ様子見に行くと、割れた眼鏡が隠したように置いてあったので
「どうしたの?コレ(眼鏡)、レンズ割れてるし」
父は、ちょっと当たった程度にしか言わなかったのですが、自転車に乗っていてコケたのは間違い無いので「乗らないように!」と何度も言っていたのですが、
ある日から、自転車に乗らなくなりました。
乗らなくなったキッカケがあったはずなので聞いてみたら、道すがら、通りすがりの人に
「もう、自転車乗らない方が良いですよ」
と言われたらしい。
「フラフラと自転車を運転しているのを見て言われた」と言うのですが、通りすがりの他所様が突然、そんな声掛けするはずないので、
間違い無く再び、自転車に乗ってバランス崩して倒れたはずです。
きっと、通りすがりの親切な方に助けられた時に「高齢だし、危なっかしいので乗るのを止めなさい」って言われただろうと想像。
自分自身で止める気無いけど、縁もゆかりもない他所様に言われて「止めなきゃ」と思ったのでしょう。
大けがする前に忠告してくださった、他所様に感謝します。
同じく近所の高齢のお爺ちゃんは、外出が大好きで足が不自由なのですがシニアカーに乗ってあちこちへ。
ある日、お爺ちゃんの奥さんが「お爺ちゃん帰ってこない」と探しに行き、暫くして帰ってきました。
「電池切れで道路のど真ん中で止まってた」と、プンスカ状態のお婆ちゃん(奥さん)。
そういうことが続き、お爺ちゃんの外出時にお婆ちゃんが付き添いしていましたが、持病で外出もままならなくなったと聞きました。
家族がいくら説得しても止めないことは、縁もゆかりも無い他所様に言われることが一番効果的なんだろうと思いました。